第25回日本山岳耐久レース(24時間以内)~「長谷川恒男CUP」完走記
日本で屈指の山岳レースである日本山岳耐久レース(長谷川恒男CUP)通称ハセツネに3年ぶり2回目の参加になります。
10月8日(日)
PM1:00スタートして制限時間24時間以内と言う過酷な山岳レースです。
早朝4時に起床して前日コンビニ買っておいた肉うどんを食べる。
愛犬マーブルに朝ご飯をあげ必ず完走して帰るからとマーブルと約束をする。
電車で武蔵五日市駅まで行き駅のトイレで用足しをしてコンビニで水2ℓ×2本、おにぎり4ヶ、バナナ1本、豆乳1本、コーラ1本を購入。
重い荷物を担ぎながら会場へ向かいます。武蔵五日市駅周辺はハセツネ一色です!
スタッフの方々に挨拶をしながら会場へ向かいます。
初めに選手受付済ましゼッケンと参加賞のお米を頂き荷物置き場兼休憩所である五日市小学校の体育館に向かう。着替えを済ませ購入したおにぎり2ヶ(明太子、ますの寿司)バナナ1本、豆乳1本、べスパ1ヶを補給。
☆今回の装備
①ウエア
・シャツ 青梅トレラン部レースジャージ
・パンツ 青梅トレラン部レースパンツ
・バックパック INOX
・ソックス ワークマン5本指
・シューズ サロモン スピードクロス4
②給水・補給食
1給水
・水 ハイドレーション3ℓ+ボトル0.5ℓ+ソフトスラスク0.5ℓ、(バックパックの底に保険として)コーラ0.5ℓ 合計4.5ℓ
2補給食
おにぎり2ヶ(梅、赤飯)、パン2ヶ(もちもちカスタードパン、もちもちチョコパン)
・磯辺焼き(コンビニ)1ヶ
3ジェル・サプリ類(使用した数量です)
・グリコCCDレモン1ヶ
・ザバスピットインエナジージェル 5ヶ
・べスパハイパー2ヶ
・マグオン シ―オス1ヶ、スティック粉末タイプ3ヶ
・ウイグライプロ3ヶ
・アミノバイタルプロ2ヶ
・塩熱サプリ 5ヶ
4他装備品
・ライト
ヘッドライト レッドレンザ-H5
ハンドライト レッドレンザ-P7.2
・予備電池 単4 12本
・ポール
ブラックダイアモンド製Zポール
メーカーのブースを見学してサロモンのブースで先着500名のキャップを申し込む。スポルティバのブースにTJAR(トランスアルプスジャパンレース)わ3連覇した望月さんがいたので写真をお願いしました。
スタート前に青梅トレラン部の記念記念撮影があるのでグランドに行くが間に合わず
開会式を待つが日差しが強く暑くてグランドにいると具合が悪くなりそうなので木陰へ移動。
川の道の仲間たちと記念撮影
今回の大会は暑さと前日降った降雨の影響が気になるポイントです。
脚の故障が治りかけているので完走時間16時間以上の最後尾に並びスタートを待ちます。
今回は川の道フットレースの仲間も多く参加されているので同窓会みたいです。
①スタート~浅間峠(第1関門)
定刻のPM1:00スタート
スタートゲートをくぐり沿道の応援して下さる皆様に挨拶をしながら前に進みます。
するといきなり路上には1ヶ800円する様なサプリや高価なジェルが所々に落ちています。
落とした方が気の毒でなりません。
広徳寺の坂を上る途中でR×LのTさん、ハセツネ覇者の奥宮さん、北島さんの応援を受けてテンションが上がる。
しかしその先からいきなり渋滞が始まる…
長時間渋滞で動かない。
渋滞の連続で休憩時間が長い…
でも気持ちは焦らないから仲間とお喋りしながら動き出すのを待つ。
トレイル少し走り発電所の脇は渋滞せず走り今熊神社の入口先から渋滞の連続で中々進まない。
あまりに遅いペースだったから醍御丸や浅間峠で応援してくれる仲間に会えるかな?
流れに合わせたペースで進み合わなければ声掛けをして先行させてもらう、後続から早い参加者が来れば先行してもらう。ハイカーが来たら手前減速をして挨拶をし道を譲る。
これはトレイルランナーの礼儀である。(中盤以降でお喋りに夢中になり後ろが渋滞しているのもお構いなしの参加者にはがっかり)
結局時間が遅くなり川の道仲間のAさんが終バスギリギリ迄応援している醍御丸で会えて
熱烈な応援を受け元気になる。
スタートしてから第一関門迄はアップダウンが連続するスタミナを削るコース。
気持ちが焦る前半に多くの参加者が潰れる魔の区間。
完走を狙うならここは焦らず押さて進む必要があります。
そろそろ暗くなり始めたのでヘッドライトとハンドライトを点灯。
第1関門の声援が聞こえてきました。脚の疲労感もあまりなく無事到着。
第1関門:6時間27分31秒
多くの選手が補給やトイレ休憩をしております。ブルーシートの上に座ってコーラを一口のみパンを1つ食べる。仲間のFさんがトイレに行っているのを待ちながらポールの準備。
今回水切れを恐れて水の量がかなりあるのでバックパックの重さが半端ない。腰がつかれます。途中滑ってバランスを崩した時に腰を少し捻ったせいで若干違和感があるが気にしない。
隣の男性が私の隣で胃の不調なのか吐いている。「胃の調子が悪いのですか?」と聞くと
男性は昨年も胃の不調でもう少し先でリタイアしたと言われており今年はここで(浅間峠)でやめると悔しそうでした。トレイルやウルトラでは長時間胃が揺れるので胃の不調に苦しむランナーが多いですね。
②第1関門(浅間峠)~第2関門(月夜見第二駐車場)
浅間峠で25分位休憩してから出発。ここからポールの使用が出来るので慣れないポールを使いながら上り下りを進む。ポールの力は凄いです。上りの推進力と下りのバランスを取るのに大変役に立ちます。脚をかなり温存できます。
浅間峠(860m)、日原峠(900m)、土俵岳(1005.2m)、丸山(1098.3m)、西原峠(1158m)、槙寄山(1188.2m)、と標高を上げていきます。ポールのおかげでそれほど辛くなく三頭山避難小屋(1430m)に到着。トイレを済まして小屋の中は暖かく、多くの人が寝ておりました。我々は椅子に腰かけておにぎり一つ、磯辺もちを補給してライトの電池交換。
小屋の外に出ると小屋の廻りに多くの人が草むらで寝ております。途中も多くの人が
倒れてました。(寝てました。)川の道の夜間襲われる睡魔に比べたら楽なもんです。
今回ライトはヘッドライトとハンドライトで望みました。霧が出始めてからヘッドライトは真っ白になり役に立たずハンドライトで足元を照らしながら走りました。
上りの区間はヘッドライト、少し先を照らすのにハンドライトと使い分けました。
腰ライトの必要性を感じました。ポールにハンドライトは非常に大変でした。指にライトを挟んでポールを持つ。指が攣りそうになりそうですが何とか上手く使えました。
さあ!ここからコース中最も高い三頭山(1527m)へ登ります。ペースを保ちながら山頂を目指す。上から「三頭山山頂です!」と声が聞こえてきた。山頂に到着して一息ついて
直ぐに先に進む。
三頭山山頂
下りに気をつけながら鞘口峠を過ぎた頃前が渋滞している先頭を見るとシングルトラックなのに後方の渋滞を気にせずお喋りしながら歩いている方がいる。渋滞の列が伸びているのに無神経過ぎです。後方の人に先に行ってもらう位の気使いが必要ですね。
私は安全に抜ける場所で先行しました。
この先もう少しで奥多摩周遊道路に出ます。周遊道路を少し走って直ぐにトレイルに入る。
もう少しで第2関門月夜見第二駐車場です。再び周遊道路に出て直ぐに第2関門です。
第2関門:12時間33分19秒
大会中唯一運営側から給水が提供されるポイントです。水又はポカリスエットを1.5ℓ貰えます。仲間のTさんがスタッフでおり元気をもらいました。ポカリを紙コップ(200ml×2杯)飲み残り1.1ℓをハイドレの残りの水と混ぜて補充。(ハイドレの水3ℓ持参して200ml位残る。ペットボトル水500ml、ソフトフラスク水500ml、は手を付けず。コーラは半分残っている)
給水の補給を済ませシートの上でおにぎり1つ、パン1つを補給。ライトの電池交換をすませる。 月夜見第二駐車場でTさんに補給して頂く
再びFさんと前に進みます。
③第2関門(月夜見第二駐車場)~第3関門(長尾平)
月夜見第二駐車場からの下りは濡れてスリッピーな下りですが今回サロモン製スピードクロス4のグリップ力のおかげで1度も転倒しませんでした。素晴らしいシューズです。
唯一気なったのが靴ひも(クイックレース)が少し緩んできてしまう。
左に奥多摩湖が有るはずですが暗く霧が出ているので見えません。少しずつ標高を上げていきコース中第二峰の御前山(1405m)に向かいます。
小河内峠(1030m)を過ぎ惣岳山を目指して進む。たまに草むらで寝てる人がいて驚く。
御前山に何とか到着。今年は全く寒くない走っていると暑くなる位です。月夜見第二駐車場以降から雨が降り始めましたが小雨程度なのであえて雨具は着ずに半そでと短パンで大丈夫でした。鞘口山を過ぎて50km地点の大ダワに到着。ここにはトイレがあり大会関係者の車両も乗り入れております。トイレを済まし暫くするとFさんが到着。一緒に前に進みます。
ここからは大岳山への上りです。段々岩場が増えてきてポールが邪魔になってきます。
危険な箇所もあるのでゆっくり慎重に進みます。
大岳山山頂(1266.4m)に到着。下りも岩場があるからゆっくりおります。この頃から東の空が白み始めてきました。長尾平に向かう途中でオレンジ色の太陽が上り始め脚を止めて見入ってしまいました。暫く下ると大会規則で使用可能な水場である綾広の滝がありますが水は有るのでそのまま通過する。もう少しで第3関門長尾平です。
夜が明けてくると身体も自然と動き、気持も晴れ晴れしてきます。
遠くから長尾平の応援の声が聞こえてきます。
第3関門長尾平:17時間24分54秒
④第3関門(長尾平)~ゴール
長尾平で女将ちゃんの応援を受けて元気になる!
長尾平
ここまで来ればあと13.5kmです。
御岳神社の階段下から売店が並ぶ参道を走る。突き当りを右折して日の出山に向かう。
これが最後の上りになる。階段をポールを使いながらペースを崩さず進む。
山頂直下の東雲山荘が左手に見えてくる。右手にはきれいなトイレがある。
スタッフから「最後の上りですよ!」と声を掛けられる。お礼をしながら山頂に到着。
直ぐに階段を下りてから長い木段が続く…意外に歩き辛いしかも滑る。
階段を下りると金毘羅尾根を下り基調なので走る。雨で足元が悪いので転ばない様に気をつけて走る。途中登山者の方がいたら挨拶をして道を譲りながら走る。トレランの根っこの部分は登山者の方々と同じである。だからマナーを守りお互い気持よく山を楽しみたいものです。
そんなこんなするうちにマイペースで下っていると後ろに気配がします。振り向くと
3名の方が私の後ろについてきます。暫く先頭で引っ張る形になる。
下り基調でサロモンのクイックレース(靴ひも)が緩み始め爪が剥がれそうになる位痛みが強くなる。このままだと爪がお亡くなりになるので戦線離脱する。
後ろの3名に先に行ってもらい靴ひもを締め直してマイペースで進む。この頃になると
ポールの使い方がうまくなってきているように感じる。後ろから来た方にポールの使い方がうまいですねとお褒めの言葉を頂き嬉しくなる。単純だから直ぐに舞い上がるのです。
もう少し下ると橋が見えてきたら金毘羅尾根は終わりです。
橋を渡り登山道からコンクリートの下り坂になりました。つま先が痛くてゆっくりと下ります。周りの参加者の方と話しながらゴールを目指します。ここまできたら順位やタイムはあまり気にならないです。無事に怪我もなくきつくても楽しいハセツネを楽しめた事に感謝しながら沿道のスタッフの方々にお礼を言いながら最後の路地を右折。
この直線の先にあるゴールゲートにたくさんの方々が待ってくれております。
そして多くの仲間がゴールを祝福してくれました。
ゆっくりゴールゲートをくぐり抜け、無事に完走する事が出来ました。
ゴール
顔が疲れてるね
応援して頂いた皆様並びに大会関係者の皆様ありがとうございました!
ゴール:19時間32分51秒
7月中旬に右脛を疲労骨折してからほとんど練習はしておらず水中ウオーキングのみ。
9月に脚の様子を見る為、多摩川源流トレイルを走り多少違和感がありましたがハセツネを走れるだろうと言う感覚はつかめました。しかし練習しないで食べる量が変わらないので体重が10kg増加しての状態でした。全くスピードは出ませんがしかた有りません。
また冬のレースに向けて減量してがんばります。
※この完走記は遅い私の完走記であります。
速い選手の装備・補給食・給水では私には到底無理なので過剰装備であります。
速い選手は薄着で補給食はジェルとサプリだけ、給水は必要最低限と真似したら
多分私は頑張っても第2関門でリタイアします。